皆さんはスーパーフードを日々の食生活で摂る習慣はありますか。近年話題のスーパーフードですが、名前は聞いたことがあっても、具体的にどのような食品があるのか、そしてどのような効果が期待できるのかは、あまり知らないという人がほとんどかと思います。また、スーパーフードは海外セレブやモデルが食べているおしゃれなイメージがあり、何となく敷居が高そうと思っている人も多いのはないでしょうか。今回は、誰でも手軽に取り入れられるスーパーフードについて紹介します。
スーパーフードとは?
そもそも「スーパーフード」とはどのようなものを指すのでしょうか。一般社団法人日本スーパーフード協会は、スーパーフードの条件を以下のように挙げています。
定義:栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること。あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、料理の食材としての用途と健康食品としての用途を併せ持つ。
基準:スーパーフードの発祥の地アメリカで、一般的に「スーパーフード」として認知・評価されている食品であること。「食歴」が長く、何世紀にもわたって人々の健康に寄与してきた食品であること。それにより、人体に及ぼす可能性がある、あらゆる問題が解明されており、その安全性に不安をもって食することがなく信頼がおけるもの。
「スーパーフード」という言葉が使われたのは、1980年代頃のアメリカやカナダで食事療法を研究する医師や専門家たちが始まりだったそうです。海外セレブなども取り入れていることから、日本でもじわじわ広まり、雑誌やテレビでスーパーフードという言葉を見聞きしたことがある人も多いのではないでしょうか。しかし、このスーパーフードは何種類もあり、種類によって期待できる効果も違います。ただ単にスーパーフードを取り入れれば良いという訳ではなく、どれぞれの種類や効果を知った上で、自分に合ったスーパーフードを選ぶことが大切なのです。そこで今回は、スーパーフードを代表する種類とその効果をご紹介していくので、取り入れたいと思っている人はぜひ参考にしてみてください。
スーパーフードとパーフェクトフード(完全食)の違いとは?
先程も紹介したように、スーパーフードとは、「ある栄養成分が他よりも突出して多く含まれている食品」のことを呼びます。普段の食事では摂りにくい栄養素を多く含む食品もあるため、ある特定の栄養素を積極的に摂りたい人には特にうれしい食材です。一方でパーフェクトフード(完全食)とは、「人間が生きていくために必要な栄養素を計算してつくられた食品」のことを呼びます。日本では、厚生労働省が日本人に必要な栄養素を定めた「日本人の食事摂取基準」をもとに、健康を維持するために必要なすべての栄養素が計算されていることが多いです。アメリカ・シリコンバレー発の「Soylent(ソイレント)」、日本の食品系スタートアップによる「BASE PASTA™(ベースパスタ)」や「COMP(コンプ)」などがよく知られています。
つまりスーパーフードとパーフェクトフードでは、「栄養計算されているかどうか」が一番の違いです。ある栄養価が突出して高いスーパーフードは、特定の栄養素を摂りたい時におすすめです。一方で、栄養素が計算されてバランスよく含まれたパーフェクトフードは、忙しくて自炊する時間がないけれど栄養バランスの取れた食事をしたい、という時におすすめです。自分の身体やその時の状況に合わせて食品を選び、栄養バランスを整えていきましょう。
プライマリースーパーフード10
「プライマリースーパーフード10」とは、スーパーフードの発祥の地であるアメリカ・カナダで、スーパーフードを代表するものとして認知されているもので、日本スーパーフード協会が特に重要と考えて、優先的に国内で推奨するスーパーフードのことを呼びます。あまり聞き慣れないものから、”〇〇ブーム”と話題になった馴染みのものまで含まれています。それぞれの食品の特徴と、その期待できる効果を紹介していきます。
スピルリナ
地球最古の植物で水中で育つ藻の一種。植物性でありながらタンパク質が豊富です。アミノ酸、ビタミン、ミネラルに加え、食物繊維、不飽和脂肪酸など50種類以上の健康・栄養成分が含まれています。少量を料理やデザート、ドリンクに混ぜて。
マカ
鉄分、カルシウムなど女性に不足しがちなミネラルを含有しています。ホルモンバランスを整え、冷え性や生理不順にも効果的です。ねっとりとした甘味が特徴的です。煮込み料理やデザート、ホットドリンクに。
クコの実(ゴジベリー)
中国産のナス科の低木。ビタミン、ミネラル、タンパク質の他、美肌にも良いβ-カロテンが豊富に含まれています。薬膳でも使われる食材で、カラダと心を癒してくれるだけでなく、エイジングケア効果も期待できます。スナックとしてそのまま食べたり、スムージーに入れても。
カカオ
中南米原産のアオイ科の常緑樹。苦味成分のテオブロミンには、集中力を高める効果や、リラックス効果があります。また、フェニルエチルアミンが高揚感をもたらします。デザートやドリンクに。
チアシード
メキシコ原産のシソ科の一年草、チアの種子。浸水させると10倍くらいに膨らんでジェル状になるのが特徴です。このジェル状の成分はこんにゃくにも含まれるグルコマンナンという食物繊維です。たんぱく質も豊富でダイエットにお勧めの食材です。ドリンクやデザートに。
ココナッツ
熱帯地方に生育するヤシ科の植物。ココナッツウォーターはカリウムを多く含み、天然のスポーツ飲料と呼ばれています。ミルクや果肉パウダーは料理やお菓子に幅広く活用可能です。
アサイー
ブラジル原産のヤシ科の植物。抗酸化作用のあるアントシアニンが豊富です。鉄分、食物繊維、カルシウム、ビタミンEも多いです。スムージーやデザートにぴったり。
カムカム
ビタミンCの含有量が世界1の果実。ストレスやお肌の曲がり角を感じている方におすすめです。強い酸味が特徴です。ドリンクやヨーグルト混ぜて。
ブロッコリースーパースプラウト
ブロッコリーの新芽。「デトックスの王様」とも呼ばれているスルフォラファンを多く含み、このスルフォラファンが一番多くなるのが発芽から3日目で、それがブロッコリースーパースプラウトと呼ばれるものです。カットする必要もなく使いやすいので、様々な料理のトッピングに。
麻の実(ヘンプ)
中央アジア原産のアサ科の一年草。現代人に不足しがちなα-リノレン酸を多く含み、タンパク質源にもなります。日本でも雑穀の1つとして、昔から食べられてきました。ふりかけのようにご飯にかけたり、胡麻のような感覚で使えます。
ジャパニーズスーパーフードの定義
「ジャパニーズスーパーフード」とは、日本の食文化において、日本人の健康と幸福に寄与してきたと評価される、伝統自然食品や伝統的製造法を有する国産の食品のことを呼びます。日本の伝統食を再構築し、新しい形、新しい食べ方で国内外に普及する活動をしていくことを目的とした、日本発・日本独自のスーパーフードです。原産国を問わず、スーパーフードを日本の地域ブランドとして生産することに成功した「ジャパニーズクオリティ」の国産スーパーフードです。
<ジャパニーズスーパーフードの分類>
【分類1:発酵食品】納豆、味噌、醤油、麹(糀)、日本酒、甘酒、酒かす etc.
【分類2:米類】玄米、玄米粉、玄米ぬか油、ぬか、ぬか漬け etc.
【分類3:茶類】抹茶、緑茶、番茶、玄米茶、椿茶 etc.
【分類4:藻類】昆布、海苔、ひじき、ところてん、寒天 etc.
【分類5:山菜・キノコ】よもぎ、ビワの葉、桑の葉、葛、ITはなびらたけ etc.
【分類6:伝統自然食品】梅干し、枝豆、大豆、小豆、そば、らっきょう、シークニン、焼きいも、レンコン etc.
【分類7:地域ブランド】もとぶアセローラ(沖縄県本部町)
私の毎日摂っているスーパーフード
こうしてみると、私は意外と無意識的に多種類のスーパーフードを毎日摂っていました。私が毎日欠かさず食べている食品でスーパーフードに当るものは、チアシード・アーモンド・カカオ・ココナッツ・アボカド・納豆・生ハチミツ・大豆(豆乳ときな粉)です。どれも常備してあり、1日の食事のどこかのタイミングで取り入れるようにしています。スーパーフードは一度にたくさん摂れば良いものではなく、毎日少しずつ摂るのが大切なので、「スーパーフードを食べるぞ!」とあまり身構えずに、いつでも手軽に食べられるように常備しておくと良いです。
私は1日のスタートを切る朝食でしっかり栄養とエネルギーをチャージしたいので、多くを朝食メニューの中で摂っています。チアシードとアーモンドときな粉は朝のヨーグルトに加えて、カカオと豆乳は朝のプロテインドリンクに混ぜて、ココナッツフレークと生ハチミツはホットオートミールにトッピングして、食べています。納豆とアボカドは、お昼に生野菜のサラダと一緒に食べることが多いです。さらにここ数日は、手作りの甘酒(次回のブログ記事で作り方を紹介します)を休日にたくさん作り置きして、毎朝一杯温めて飲んでいます。
以上、スーパーフードを代表する種類と、その効果について紹介しました。身近にあるものから、初めて聞いたものまであったかと思いますが、スーパーフードには他にもまだまだ種類がたくさんあります。スーパーフードを見かけたら、まずはその効果や食べ方を調べてみましょう。自分が続けやすいと思ったスーパーフードを日々の食生活に取り入れて、ダイエットや美容に役立ててみてください。