台湾でよく見かけるコンビニには統一超商(セブンイレブン)、全家便利商店(ファミリーマート)、萊爾富ハイライフ)、来来超商(OKマート)がありますが、その中でも店舗数が一番多いのがセブンイレブンです。セブンイレブンは他のコンビニとの差別化を目指して、多様化した店作りにとても積極的です。台湾のセブンイレブンは数年前から統一企業傘下ブランドとの複合店を相次いで出店しており、新しい業態の店舗がオープンする度に世間で話題に上がっています。前回までの台湾のコンビニ紹介③・驚きの充実のサービス【買一送一・自由に読める本棚】では、台湾のコンビニで見かける一般的なサービスを紹介してきましたが、今回は話題の新業態のセブンイレブンを紹介します。
「カナヘイ×セブンイレブン」のコンセプト店
ここは桃園市にある7-ELEVEN立國門市、うさぎ&ピスケなど小動物のキャラクターで人気のイラストレーターカナヘイさんとセブンイレブンがコラボレーションした店舗です。実は桃園に旅行に行った時の宿泊先のホテルのすぐ近くにあり、何も知らずに偶然ふらっと入り、入るや否やいつもと違う雰囲気の店内に「ここはセブンイレブンで合ってるよね!?」と思わず戸惑ったのを覚えています。台湾にはカナヘイとコラボしたセブンイレブンのコンセプト店が何店舗かあるのです!
広い店内はカナヘイワールド全開、淡いピンクと水色を基調にしたほっこり可愛いデザインです。天井は空をイメージしていて、ウサギとピスケと雲の形の照明と、優しい明かりのスポットライトが店内を照らしています。
イートインスペースの椅子とテーブルもカナヘイ仕様です。もちろん普通のコンビニと同様に、店内で購入したものをここで自由に座って食べることができます。
テーブルの中のガラス窓など、細かいところまでカナヘイテイストの装飾が施されています。お馴染みのコンビニコーヒーやおでんも、カナヘイがデザインされたカップで提供されるそうです。店内は自由に写真を撮ることもできるので、記念写真スポットとしてもおすすめです。
カナヘイ関連商品の特設コーナーもあります。日本では購入できない台湾限定のカナヘイグッズがたくさん販売されています。ここは桃園空港のある桃園市の店舗だからなのか、飛行機や旅行をテーマにしたグッズの種類が多かったです。
お皿やマグカップ、クッション、時計、折り畳み傘、スーツケース、バイクのヘルメットなど様々な種類のグッズがあります。カナヘイファンの人には、ぜひ一度行ってほしい店舗です。
スヌーピー、ミッキー、サンリオなどのコンセプト店
台湾のセブンイレブンにはカナヘイの他にも、スヌーピー、ミッキー、サンリオ、ポケモン、すみっコぐらしなどの有名キャラクターとコラボしたコンセプト店もあります。更には今年5月には、世界中で大人気の「鬼滅の刃」のコンセプト店、鬼滅之刃主題店(7-ELEVEN文忠門市)がオープンしました。これまで様々な流行りのブランドやキャラクターとコラボしてきた台湾のセブンイレブン、さすがに鬼滅の刃の世間の人気もしっかりキャッチしています。どの店舗も先程のカナヘイコラボと同様に、壁紙や休憩スペースなどの内装から限定グッズの販売まで、それぞれのキャラクターで彩られていて、ファンにはたまりません。またキャラクターだけでなく、ビールのハイネケンやコカコーラとコラボした店舗もあります。
セブンイレブンの公式キャラクター「OPENちゃん」
台湾のセブンイレブンには台湾限定の公式キャラクターがいます。名前はOPEN小醬(オープンちゃん)、OPEN星からやってきた宇宙犬という設定で、頭に虹がかかっていて星形のギターを演奏しているキュートな姿です。専門のグッズショップや歌ができるほど現地で大人気のキャラクターです。写真は南投市の小瑞士花園に併設している、7-ELEVEN小瑞士門市店の入り口で撮ったものです。後ろに見えるOPENちゃんのイラストの描かれた階段を登ると、上にセブンイレブンの店舗があります。両端の門柱の上の右側にいるのはOPENちゃん、左側にいるのが相方のLOCK小醬(ロックちゃん)です。OPENちゃんには他にも仲間のキャラクターがいて、それぞれにも細かいキャラクター設定があります。ちなみにキャラクターデザインは日本の会社が手がけたそうで、セブンイレブンの公式キャラクターまでこの人気っぷりとは、さすがは日本製のキャラクターものが大好きな台湾です。
「7-ELEVEN x K Seren」ビューティー複合店
「7-ELEVEN x K Seren」のビューティー複合店は主に若い層の女性をターゲットにした、美容とコスメ商品に特化した店舗です。コンビニに寄るついでに、ドラッグストア感覚で日用品を買うことができます。
メイク用品も充実しています。ドラッグストアのように棚がジャンル別に分かれているので、多い品揃えの中からも欲しいものをすぐに見つけられます。
オーラルグッズも棚一面に多種類並び、コンビニとは思えない品揃えの多さです。
台湾ブランドの人気のフェイスパックも多種類販売されていました。台湾ブランドのフェイスパックは種類豊富でパッケージデザインも可愛いので、お土産にもおすすめです。
シャンプー類の棚の隣には、主に美容健康をテーマとした雑誌や本の本棚もあります。
生理ナプキンも充実のラインアップなので、急に買う時も色々と選べるのは嬉しいです。
ペットフードコーナーもあります。ちなみに台湾ではペットも一緒に入店OKです。小型犬に限らず中型犬も飼い主と一緒に普通にコンビニの中に歩いて入ってくるので、私も最初の頃はびっくりしました。また、台湾には放し飼いの犬や野良犬がけっこう多いのですが、地方のコンビニに行くと中に犬が一人でふらっと入ってきてしまうこともあるのだそうです。
他にも無人コンビニなど進化店!
台湾には他にもセブンイレブンの未来超商店、無人コンビニがあります。コンビニの入り口は駅の改札のような構造で、スマホで事前に利用登録をしてバーコードをかざすと入店できます。誰が利用したかわかるシステムのため、万引きのリスクも下がるのだそうです。現在は主にオフィス街にあるため、お昼時の利用者はサラリーマンが多いです。無人コンビニは、人手不足の日本でも今後導入が進みそうな予感の進化店です。
同じセブンイレブンでも、日本と台湾ではこんなにも特色の違いがあり、小さな空間の中に面白い発見がたくさんありました。皆さんも台湾での旅行先で、普通のコンビニはもちろんのこと、珍しいコンセプト店も見かけたら是非一度入ってみてください。好きなキャラクターのコンセプト店巡りも楽しみ方としておすすめです!