今回は、私の最近のお気に入りの調味料「タヒニ(Tahini)」について紹介します。あまり聞き慣れない名前ですが、私も最近になって、海外モデルのYouTubeの料理動画の中で「タヒニ」がよく登場するのを見て、初めて知りました。特に健康意識の高いベジタリアンやヴィーガンの料理でよく使われているのを見て、あの瓶詰めの調味料は何だろうと、ずっと気になっていました。iHerbで見つけて購入してからは、タヒニの美味しさと万能さにハマり、今では冷蔵庫の必須調味料の一つになりました。日本料理にもよく使われる“ある調味料”によく似ているタヒニとは、どのような調味料で、どんな原料と味で、どんな料理に使われるのか、詳しく紹介していきます。
タヒニとは?
タヒニは、中東料理や地中海料理でよく使われる調味料の一つで、ゴマをペースト状にした調味料です。ギリシャやトルコ、中東諸国でよく食べられている伝統食材ですが、中東や地中海地方の料理を作る家庭はあまりないゆえに、タヒニはあまり知られていないのでしょう。最近では欧米や日本でも中東料理の「フムス(ヒヨコ豆を使ったペーストのディップ)」が人気になり、これに使われているタヒニもヘルシー志向の人たちから注目度が高くなっているようです。
ゴマは日本でもよく使う食材であり、日本でゴマをペースト状にした調味料というと「練りゴマ」です。タヒニは日本料理に欠かせない練りゴマによく似ていますが、その違いは”加熱してあるか、加熱していないか”です。原材料は一緒ですが、練りごまはゴマを炒ってペースト状にしたもの、タヒニは生のゴマをペースト状にしたものです。練りゴマの方が風味が強く香ばしいゴマの香りがするのに対し、タヒニの香りは控えめで生のゴマ特有の苦味が少しあり、ピーナッツバターに近いです。
タヒニの原料・味は?
練りゴマは、焙煎したゴマを油が出るまですり潰して作り、煎ったゴマを使うため、ペーストの色は濃くなります。一方、タヒニは生の白ゴマをすりつぶしてペースト状にするため、色は生のゴマに近く薄褐色で、ピーナッツバターに似ています。商品によっては塩を加えたものもありますが、基本はゴマ100%です。
タヒニの味はもちろんゴマの味ですが、私たちがよく知る練りゴマとは少し違います。タヒニには、ゴマを煎ってから作る練りゴマのような香ばしさがない分、生のゴマの濃厚さと苦味があります。練りゴマを想像しながらタヒニを口にすると生っぽさが気になるかもしれませんが、タヒニはそれほど純度の高いゴマペーストなのです。
タヒニの栄養価
タヒニは様々な料理に幅広く使うことができ、濃厚なゴマの風味とコクで食材の旨味を引き立てるだけでなく、一番の魅力はその栄養価です。タヒニには、ゴマ特有の成分であるゴマリグナン(セサミンやセサミノールなど)やビタミンEが含まれ、これらは抗酸化作用が強く、細胞や血管の老化を抑え、動脈硬化の予防や血流改善効果など様々な健康効果が期待できます。ゴマは硬い種皮をすりつぶした方が栄養成分を効率よく摂取できるので、ペースト状にしたタヒ二を使用するのは賢い摂取方法です。またゴマを大量に食べることはあまりできませんが、生のゴマだけを原料とするタヒニなら、高タンパクでビタミンEや食物繊維を多く含むゴマの栄養をたっぷりと摂り入れることができます。マクロビオティックやローフード、ヴィーガン、ベジタリアンなどの食生活を取り入れている人や健康志向の高い人なども積極的にタヒニを使っています。
タヒニの活用方法
日本料理において練りゴマが活躍するように、中東や地中海地方では様々な料理にタヒニを使い、特に有名なのが「フムス(hummus)」です。フムスとは、タヒニ・ひよこ豆・オリーブオイル・ニンニク・塩コショウをペースト状にしたもので、パンに塗ったりディップソースとして使われる、中東では欠かせない常食の一つです。また、焼きナスをベースにしたディップ「ババガヌーシュ(baba ghanoush)」にも使われ、これもまた定番の中東料理です。その他にもソースとしてはもちろん、炒め物や和え物、クッキーなどのお菓子にも使われます。本場では、サンドイッチにツナとタヒニを塗って食べたり、ジャムなどと合わせて食べたりもするそうです。
タヒニは練りゴマの代わりとして使うことができるので、もちろん和食にも合い、ゴマ和えやゴマだれやゴマドレッシングなどを作ることもできます。しかし、せっかく酵素が生きた生のゴマペーストなので、そのまま加熱せずに使う方が良いです。また、タヒニは担々麺などのスープに入れると、コクが格段にアップしておすすめです。
・タヒニ+ハチミツ
タヒニに甘味を足すことで、スイーツ感覚になります。トーストにのせると栄養満点で美味しいです。
・タヒニ+ポン酢
豚しゃぶやサラダなど、さっぱりおかずとの相性抜群です。ダイエット中の人におすすめです。
・タヒニ+豆板醤
この2つを合わせると、坦々風になります。中華スープや醤油などを追加すれば、担々麺が完成します。
おすすめのタヒニ
タヒニは、日本の普通のスーパーで見かけることはまずないですが、輸入食材店やオーガニックショップなどでは取り扱うところもあります。私は海外ECサイトのiHerbで購入しました。iHerbでは様々なブランドから販売されているので、原材料をよく見て、好みのタヒニを見つけてみてください。
Kevala, オーガニックゴマタヒニ 16 oz (454 g)
iHerb価格 1,184円
オーガニックゴマ100%使用、USDAオーガニック、CCOFオーガニック認証、コーシャ、グルテンフリー、乳製品無し、ノン・コレステロール、非遺伝子組み換えです。厳選されたゴマのみを使用し、炒って石臼で挽いてクリーミーなペースト状にしています。私はゴマ風味が好きなので、瓶からスプーンですくって、キュウリなどの生野菜に付けてそのままシンプルに食べるのが好きです。時間が経つとオイルと固形物が分離しますが、使用前に軽くかき混ぜると、すぐに滑らかなペースト状になります。開封後は冷蔵保存です。
練りゴマよりも生のゴマの風味を堪能することのできるタヒニ、一度使ってみてはいかがでしょうか。マクロビオティックやヴィーガンといった食生活を取り入れている人や、健康志向の高い人を中心にますます注目を集めるヘルシーフードの「タヒニ」をぜひ一度試してみてください。