台中第二市場グルメ④・フカフカ肉まんと手作りワンタン【顏記肉包】

さて、台中第二市場のグルメ紹介記事もこれで5つ目となりましたが、まだまだ紹介したいお店はたくさんあります！実は台中第二市場は、日本にも深く関係している歴史のある市場で、台中で最古の市場と言われています。日本による台湾統治時代の1917年に台中都市計画によって設立され、当時は「新富町市場」と呼ばれていたそうです。当時は日本人富裕層をターゲットにした高級品や日本製品を売買していたため、通称「日本人の市場」とも呼ばれていたそうです。その後、改修工事を経て現在の姿になり、台中第二市場が開いて100年以上、今も台中市民に愛されている市場です。今では台中を代表する老舗の市場であり人気観光スポットの1つでもあり、お肉や野菜などの生鮮食品から日用品まで大小合わせて100を越えるお店が有する台中市民の生活を支える重要な市場です。

台中市民の台所である台中第二市場は、台中一のグルメ市場とも言われ、台中の美食が全て揃っていると言われるほど絶品グルメを提供するお店が評判で、連日お客さんの行列ができるお店がたくさんあります。しかも世代を超えて長く愛されているお店が多いのが特徴で、台中市民にとって世代を超えて足繫く通っているということは、台湾人が認める美食が集まっている証拠です。というわけで今回は、そんな台中グルメを語る上では外せない台中第二市場で営業する肉包の人気店「顏記肉包」を紹介したいと思います。

こちらの肉包の人気店【顏記肉包】は、市場を散策しながらの食べ歩きにピッタリです。看板には「三代老店」と書かれてるので、三代に渡って続いている老舗ということなのでしょうか、100年以上続く老舗店です。お店は三民路沿いの【王記菜頭粿糯米腸】のすぐ隣にあり、いつもこの2店舗の辺りは人だかりで賑わっているので、すぐに見つかると思います。店内のイートインスペースはそれほど広くありませんが、外の歩道沿いにもテーブル席があり回転率も高いので、満席でもそれほど待ちません。一人ならサクッと相席をしちゃいましょう。

先に席を確保してから、入り口で注文とお会計をします。「あそこに席を取ってあります」と指差して場所を伝えれば、スムーズに注文後に席まで料理を持ってきてくれます。たまに、注文をしてから席を探そうとしたけどない…！ていうお客さんがいると、店員さんが注文前のお客さんよりも優先して空いている座席に誘導してくれることもあります。台湾のローカル店は暗黙の細かいルールみたいなのがたくさんあるので、何か分からない時は迷わず店員さんに尋ねましょう。日本人だと分かると、途端に丁寧に対応してくれるお店がほとんどです(笑)。ここの注文方法は口頭ですが、壁のメニューを指差して注文しても通じます。

名物の肉包 (35元=約105円) です。一般的な肉まんよりも一回り小ぶりのサイズの肉まんは、食べやすくて食べ歩きにぴったりです。ひっきりなしにお客さんが購入していき、次々と新しい肉まんが蒸しあげられていくので、いつでもフカフカの蒸し立てです。店頭で作っている自家製の皮に肉餡を包んで、店内にそびえ立つせいろのタワーで蒸していました。熱々の蒸したての肉まんの美味しさは格別です。中にはシンプルに大きな豚肉の餡がゴロっと入っていて、ジューシーで肉汁たっぷり、自家製の皮は厚めでふっくらもっちりしています。小ぶりなのでぺろっと食べれちゃいます。 テーブルに置いてある辣椒醬(チリソース)を少しかけて食べるのが台中らしい食べ方なので、お好みで付けてもオススメです。台湾で肉まん1個35元は決して安くはないと値段設定と思っていましたが、それだけの美味しさの肉まんです(地元の台湾人が通うぐらいなので、間違いなし！)。

餛飩湯(45元=約135円)です。店内でイートインするならば、肉包にこのワンタンスープをセットで注文するのが定番です。底が見えないほどたくさんのワンタンが入っています。つるんとした口当たりのワンタンはプリプリで、しっかりと出汁が効いたスープも絶品です。ピリッとした黒コショウもアクセントになっています。店頭では手作業で手際良く、大きなボウルに入った新鮮な挽肉をワンタンの皮で包みながら茹でていたので、まさに出来立てのワンタン、中のお肉がびっくりするほどフワフワです。実は私はどちらかというと、こっちのワンタンスープの方の美味しさに感動しました。

朝8時から開いているので、これぐらいの量なら朝ごはんにもちょうど良いボリュームです。毎朝たくさんの地元民で賑わっています。外のテーブル席に座れば、原付バイクの走る道路を見ながら、いかにも台湾らしい雰囲気を感じながら食べることができてオススメです。皆さんも、台湾の地元民に愛される肉まんとワンタンを是非一度堪能してみてください！